化粧品業界に続き、今回はサプリメント・健康食品業界を調査しました。業界特有のクエリ30本について、Google検索の上位10サイトと、ChatGPT・Geminiの引用URLを比較しました。

差が大きかった2つのクエリ

SEO上位とAIの引用元に大きな差が出た2問を紹介します。

例①:「疲れやすい人におすすめのサプリは?」

「疲れやすい人におすすめのサプリは?」における情報源別の実際の掲載・引用サイト
情報源 実際に出てきたサイト
SEO上位10 ヒロオカクリニック/鈴廣かまぼこ(魚肉ペプチドLab)/natural tech/ALPRON/ルナレディースクリニック/マイベスト 他
ChatGPT引用(10件) amclinic.tokyo(複数回)/sixthsenselab.jp(複数回)/taisho-kenko.com/h-cl.org
Gemini引用(16件) amclinic.tokyo/happiness-direct.com/alinamin.jp/ajinomoto.co.jp/youtube.com 他

SEO上位10と一致したのは、ChatGPTが1件(h-cl.org)、Geminiが5件でした。ChatGPTが繰り返し引用していたamclinic.tokyoやsixthsenselab.jpは、SEO上位10にはどちらも登場していません。

例②:「サプリメントと機能性表示食品は何が違う?」

「サプリメントと機能性表示食品は何が違う?」における情報源別の実際の掲載・引用サイト
情報源 実際に出てきたサイト
SEO上位10 厚生労働省/東京都消費生活総合センター/公明党/森下仁丹/ネスレ ヘルスサイエンス 他
ChatGPT引用(1件) tenmaru.jp
Gemini引用(14件) 消費者庁(caa.go.jp)/日本医師会(med.or.jp)/長寿科学振興財団/fancl.co.jp 他

SEO上位には厚生労働省のページが入っていますが、ChatGPT・Geminiのどちらもこのページを引用していませんでした。その代わりGeminiは、SEO上位には出てこない消費者庁や日本医師会のページを引用元にしていました。この結果から、官公庁のページでも必ずAIに引用されるわけではないことが分かります。

上記2クエリの結果を、SEOとAIの掲載状況別に整理しました。

SEOとGEO(ChatGPT・Gemini)で「重複したドメイン」「SEOのみ」「GEOのみ」の実例
パターン クエリ ドメイン 補足
①重複 疲れやすい人向けサプリ h-cl.org(ヒロオカクリニック) SEO・ChatGPT・Gemini全てで登場
①重複 サプリと機能性表示食品の違い solution.jintan.co.jp(森下仁丹) SEOとGeminiの両方で登場。ChatGPTには出てこず
②SEOのみ 疲れやすい人向けサプリ shop.alpron.co.jp(ALPRON公式)/amazon.co.jp ブランド公式・ECサイトでもAIには一切引用されず
②SEOのみ サプリと機能性表示食品の違い 厚生労働省(mhlw.go.jp)/東京都消費生活総合センター 官公庁ページでもAIには一切引用されない例
③GEOのみ 疲れやすい人向けサプリ amclinic.tokyo/sixthsenselab.jp(ChatGPTのみ) SEO上位10には含まれていないサイト
③GEOのみ サプリと機能性表示食品の違い 消費者庁(caa.go.jp)/日本医師会(med.or.jp)(Geminiのみ) SEOには出てこない官公庁・医師会のページ

化粧品業界の調査でも同じ傾向が出ていましたが、今回のサプリ業界では、「SEO上位に官公庁のページがある」からといって、それがそのままAIに引用されるわけではないことが、化粧品業界よりもはっきり表れました。

ChatGPT × SEO上位10 重複率

13.6 %

総引用132件中18件

Gemini × SEO上位10 重複率

25.2 %

総引用504件中127件

ChatGPTとGeminiの総引用数・SEO上位10との一致数・重複率
指標 ChatGPT Gemini
総引用数(30問合計) 132件 504件
SEO上位10との一致数 18件 127件
重複率 13.6% 25.2%
引用ゼロだったクエリ 2問(乳酸菌サプリの選び方、DHA・EPAサプリの選び方) 0問

化粧品業界(ChatGPT 15.0%/Gemini 29.9%)と比べると、サプリ業界はどちらのAIも重複率がやや低い結果になりました。ChatGPTが引用ゼロだったクエリも、化粧品業界の1問から2問に増えています。

サプリ業界でも、SEO上位サイトとAIの引用元が重なった割合は低い結果でした。特に、SEO上位に入っている官公庁のページ(厚生労働省など)がAIには一切引用されず、代わりに別の官公庁・専門機関のページが引用されるケースがありました。これは、前回の化粧品業界では確認できなかった違いです。

なお、こうした生成AI時代の最適化は、「GEO」のほか「AIO」「LLMO」などの名称で呼ばれることもあります。用語の定義には違いがありますが、Genviewでは、AIに正しく認識され、回答の中で適切に言及・推薦されるための取り組みをGEOとして扱っています。

Genviewでは、Googleの検索順位とは分けて、AIの回答における言及・引用状況を、独自のスコアではなく実際の件数ベースで、ChatGPT・Geminiを中心に複数のAIについて継続的に追跡できる 「クエリ改善」機能 を提供しています。クエリ改善は、業界で言う「サイテーション・トラッキング」「ブランドメンション・トラッキング」に相当しますが、センチメント分析や独自の可視性スコアは搭載せず、実際の言及・引用件数のみを継続的に追跡します。さらに、AIの回答内容から誤認識(事実と異なる紹介)の有無も自動で検出し、改善につなげられる点が特徴です。

他の業界でも同じ調査を実施しています。

同じ条件で実施した15業界の調査結果はこちらです。

化粧品 サプリ 家電 アパレル 食品・飲料 英会話 保険 引っ越し 不動産 転職 医療 士業 SaaS 中古車 旅行・ホテル

15業界450クエリを横断した結果は、 「SEO上位サイトはAIにも引用されるのか?15業界450クエリをChatGPT・Geminiで調査」 でまとめています。

なお、今回の調査結果の詳細は公開しておりませんが、全30問の個別データをご覧になりたい方は、 こちら からお問い合わせください。