EC・小売向け|AIに選ばれるためのクエリ設計ガイド
EC・小売向け|AIに選ばれるためのクエリ設計ガイド
ユーザーはAIに対して、いきなり「〇〇を買うべき?」と聞くとは限りません。
クエリ設計とは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIに対して、自社ブランドが登場してほしい質問(クエリ)を意図的に洗い出し、監視・改善の対象として登録する作業です。EC・小売のGEO対策では、商品名やブランド名だけを登録しても不十分です。ユーザーがAIに相談する「悩み・用途・比較・評判」の文脈ごとにクエリを設計することが、AIに選ばれるための起点になります。
たとえば、「一人暮らし向けのコンパクトな家電を教えて」「母の日に贈れる家電ギフトのおすすめは?」「人気の掃除機ブランドを比較して」「〇〇の口コミは悪くない?」——このように、悩み・用途・比較・評判の文脈で相談します。Genviewでは、こうしたクエリをTOFU・MOFU・BOFUの3段階に分けて設計します。
そもそもEC・小売でGEO対策がなぜ必要なのかは、EC・小売向けGEOとはで解説しています。
この記事でわかること
- TOFU・MOFU・BOFUという3段階でのクエリ設計の考え方
- EC・小売で登録すべき5つの文脈
- そのまま使えるクエリ例
この記事は、EC・小売のGEO対策で「実際にどんなクエリを登録すればいいか」を具体的に示す実践ガイドです。EC・小売向けGEOとはが「なぜGEO対策が必要か」を解説する概論記事だとすれば、この記事は「では何を監視すればいいか」に直接答えるものです。以下のクエリ例は、自社のブランド名・商品カテゴリに置き換えるだけで、Genviewへのクエリ登録にそのまま使えます。
1. TOFU:まだブランドを知らない段階
TOFUは、ユーザーがまだ具体的な商品名やブランド名を決めていない段階です。この段階では、悩みや用途に対して、自社ブランドが候補に入るかを確認します。
たとえば「一人暮らし向けのコンパクトな家電」「梅雨時期の部屋干し対策になる家電」のように、ユーザーの課題や利用シーンを起点にクエリを作ります。ここでは、まだ商品カテゴリ内での比較にすら至っていないことがポイントです。
ここで自社が出てこない場合、AIから見ると「その悩みや用途に対する代表的な選択肢」として認識されていない可能性があります。
2. MOFU:比較・検討している段階
MOFUは、ユーザーが複数の商品やブランドを比較している段階です。カテゴリ内での比較だけでなく、「〇〇と△△ならどちらがいい?」のように具体的な商品名を挙げた比較も、まだ購入を決めきっていない以上MOFUに含まれます。
この段階では、競合と比べたときに、自社が選ばれる理由をAIが説明できるかを確認します。たとえば、「おすすめの掃除機ブランドを比較して」「A社とB社の違いを教えて」「〇〇と△△ならどちらがおすすめ?」のように、カテゴリ比較・競合比較・商品名指定の比較を登録します。
MOFUでは、自社が比較候補に入っているかだけでなく、価格・品質・口コミ・機能・使いやすさなど、どの評価軸で語られているかを見ることが重要です。
3. BOFU:購入直前の段階
BOFUは、ユーザーがすでに1つの商品に絞った上で、購入直前に最後の不安を確認している段階です。他の候補との比較ではなく、「この商品でいいか」の最終確認である点がMOFUとの違いです。
この段階では、自社ブランドや商品について、AIが正確に説明できているかを確認します。たとえば、「〇〇の口コミは?」「〇〇の定期購入は解約しやすい?」「〇〇はどこで買うのが一番お得?」のようなクエリです。
BOFUでは、口コミ、効果、解約条件、返金保証、購入チャネルなどについて、AIが誤った情報や古い情報を出していないかを確認します。
4. EC・小売で登録すべきクエリの考え方
EC・小売では、最低限以下の5つの文脈を入れるのがおすすめです。「悩み」「用途」「カテゴリ」はTOFU、「比較」はMOFU、「評判」はBOFUに相当します。
| 文脈 | 目的 | クエリ例 |
|---|---|---|
| 悩み | 課題解決の候補に入るか見る | 部屋干しの生乾き臭を防ぐ方法は? |
| 用途 | 利用シーンで推薦されるか見る | 母の日に贈れる家電ギフトのおすすめは? |
| カテゴリ | 商品カテゴリ内で認識されているか見る | おすすめの掃除機ブランドは? |
| 比較 | 競合と比べて選ばれる理由を見る | A社とB社ならどちらがいい? |
| 評判 | 購入前の不安に正しく答えられるか見る | 〇〇の口コミは? |
商品カテゴリやブランド名だけでなく、ユーザーがAIに実際に相談しそうな言葉に置き換えて登録することが重要です。本記事では家電を例にしていますが、家具・アパレル雑貨・食品ギフト・日用品など、自社の主力カテゴリが異なる場合は、上記の文脈をそのカテゴリに読み替えてクエリを設計してください。
5. そのまま使えるクエリ例
※本記事では「家電」を例にクエリを紹介しています。実際に登録する際は、自社の商品カテゴリに置き換えてご利用ください。
TOFU:認知段階のクエリ例
- 一人暮らし向けのコンパクトな家電を教えて
- 在宅ワークが快適になる家電を教えて
- 梅雨時期の部屋干し対策になる家電を教えて
- 母の日に贈れる家電ギフトのおすすめは?
- 5,000円以内で買える実用的な小型家電は?
- 通販で失敗しない家電の選び方を教えて
- 子どもと一緒に使いやすいキッチン家電を教えて
- 夏の節電に役立つ家電を教えて
- 初めて空気清浄機を買う人向けのおすすめを教えて
- 花粉症対策になる家電を教えて
MOFU:比較・検討段階のクエリ例
- おすすめの掃除機ブランドを比較して
- コンパクトタイプと大容量タイプ、一人暮らしにはどちらがいい?
- A社とB社の空気清浄機の違いを教えて
- ギフト向けの小型家電ブランドを比較して
- 通販で買える省スペース家電を比較して
- 調理家電はコスパ重視モデルとハイスペックモデル、どちらを選ぶべき?
- 除湿機と衣類乾燥機、部屋干し対策にはどちらがいい?
- A社とB社ならどちらを選ぶべき?
- 〇〇と△△ならどちらがおすすめ?
- サブスク型と買い切り型、家電はどちらがお得?
BOFU:購買・決定段階のクエリ例
- 〇〇の口コミは?
- 〇〇は届くまでどのくらいかかる?
- 〇〇の耐久性は大丈夫?
- 〇〇のサイズ感は実際どう?
- 〇〇の定期購入は解約しやすい?
- 〇〇の返金保証はある?
- 〇〇の動作音は気になる?
- 〇〇を買うべき人・買わない方がいい人を教えて
- 〇〇のメリット・デメリットを整理して
- 〇〇はどこで買うのが一番お得?
まとめ
- EC・小売のGEO対策では、商品名やブランド名だけを見るのではなく、ユーザーがAIに相談する文脈ごとにクエリを設計することが重要
- TOFUでは、まだブランドを知らないユーザーの悩みや用途
- MOFUでは、カテゴリ内での比較や具体的な商品名を挙げた比較
- BOFUでは、1商品に絞った上での購入直前の不安や評判確認
- この3段階でクエリを登録することで、AI上で自社ブランドがどのように認識・推薦・比較されているかを確認できる
よくある質問
- Q: 「〇〇の口コミは?」のように自社名を含むクエリだけ登録すれば十分ですか?
- A: 自社名を含むクエリ(BOFU)はAIが自社をどう説明しているかの確認に欠かせませんが、それだけでは不十分です。購入を検討するユーザーの多くは、まだブランド名を知らない段階で「一人暮らし向けのコンパクトな家電」のように悩みや用途で相談します。自社名を含まないTOFU・MOFUのクエリも登録することで、新規ユーザーとの接点でAIに候補として挙げてもらえているかを確認できます。
- Q: ECモールに出店していれば、AIに推薦されますか?
- A: モールへの出店はAIの認識に一定の貢献をしますが、それだけで推薦が保証されるわけではありません。AIは複数の情報源からブランド像を組み立てるため、自社サイト・モール・外部メディアでの情報が一貫していることが信頼につながります。クエリ設計と合わせて、自社サイト側の商品情報を整えることが重要です。詳しくはEC・小売向けGEOとはで解説しています。
- Q: 登録したクエリで成果が出ているか、どう確認できますか?
- A: Genviewでは、標準対応のChatGPT・Geminiに加え、Perplexityなどをオプションで追加すれば、登録したクエリごとの出現状況を継続的に計測できます。施策を実行した前後で、AIの説明がどう変わったか・競合との差が縮まったかを、クエリ改善(適合・誤認識・言及なしの分類)とブランド認識改善(認識一致率)という2つの指標で数値として追えます。まずは14日間の無料トライアルで現在のAI認識を確認し、対策の出発点を把握することをおすすめします。
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