SaaS向け|AIに選ばれるためのクエリ設計ガイド
SaaS向け|AIに選ばれるためのクエリ設計ガイド
SaaSを検討しているユーザーは、AIに対していきなり「〇〇を導入すべき?」と聞くとは限りません。
クエリ設計とは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIに対して、自社サービスが登場してほしい質問(クエリ)を意図的に洗い出し、監視・改善の対象として登録する作業です。SaaSのGEO対策では、サービス名や機能名だけを登録しても不十分です。検討者がAIに相談する「業務課題・機能比較・料金・導入判断」の文脈ごとにクエリを設計することが、AIに選ばれるための起点になります。
たとえば、「営業活動を効率化できるツールは?」「MAツールとCRMツールの違いは?」「A社とB社のCRMの違いを教えて」「〇〇の評判は?」——このように、業務課題・機能比較・料金・導入判断の文脈で相談します。Genviewでは、こうしたクエリをTOFU・MOFU・BOFUの3段階に分けて設計します。
そもそもSaaSでGEO対策がなぜ必要なのかは、SaaS向けGEOとはで解説しています。
この記事でわかること
- TOFU・MOFU・BOFUという3段階でのクエリ設計の考え方
- SaaSで登録すべき5つの文脈
- そのまま使えるクエリ例
この記事は、SaaSのGEO対策で「実際にどんなクエリを登録すればいいか」を具体的に示す実践ガイドです。SaaS向けGEOとはが「なぜGEO対策が必要か」を解説する概論記事だとすれば、この記事は「では何を監視すればいいか」に直接答えるものです。以下のクエリ例は、自社のサービス名に置き換えるだけで、Genviewへのクエリ登録にそのまま使えます。
1. TOFU:まだサービスを知らない段階
TOFUは、ユーザーがまだ具体的なSaaS名や会社名を決めていない段階です。この段階では、業務課題や改善したいテーマに対して、自社サービスが候補に入るかを確認します。
たとえば「営業活動を効率化できるツールは?」「属人的な営業管理を改善する方法は?」のように、ユーザーの課題や業務目的を起点にクエリを作ります。ここでは、まだサービス間での比較にすら至っていないことがポイントです。
ここで自社が出てこない場合、AIから見ると「その業務課題を解決する代表的なSaaS」として認識されていない可能性があります。
2. MOFU:比較・検討している段階
MOFUは、ユーザーが複数のSaaSを比較している段階です。カテゴリ内での比較だけでなく、「〇〇と△△ならどちらがいい?」のように具体的なサービス名を挙げた比較も、まだ導入を決めきっていない以上MOFUに含まれます。
この段階では、競合と比べたときに、自社サービスが選ばれる理由をAIが説明できるかを確認します。たとえば「おすすめのCRMツールを比較して」「A社とB社のCRMの違いを教えて」「〇〇と△△ならどちらがおすすめ?」のように、カテゴリ比較・競合比較・サービス名指定の比較を登録します。
MOFUでは、自社が比較候補に入っているかだけでなく、機能・料金・使いやすさ・サポート体制・外部連携・セキュリティなど、どの評価軸で語られているかを見ることが重要です。
3. BOFU:問い合わせ・導入直前の段階
BOFUは、ユーザーがすでに1つのサービスに絞った上で、問い合わせや導入の直前に最後の不安を確認している段階です。他の候補との比較ではなく、「このサービスでいいか」の最終確認である点がMOFUとの違いです。
この段階では、自社サービスについて、AIが正確に説明できているかを確認します。たとえば「〇〇の評判は?」「〇〇は中小企業でも使いやすい?」「〇〇の解約・乗り換えはしやすい?」のようなクエリです。
BOFUでは、料金、契約期間、導入期間、サポート範囲、セキュリティ、連携可能なシステム、向いている企業・向いていない企業などについて、AIが誤った情報や古い情報を出していないかを確認します。
4. SaaSで登録すべきクエリの考え方
SaaSでは、最低限以下の5つの文脈を入れるのがおすすめです。「課題」「機能」「カテゴリ」はTOFU、「比較」はMOFU、「評判」はBOFUに相当します。
| 文脈 | 目的 | クエリ例 |
|---|---|---|
| 課題 | 業務課題の解決候補に入るか見る | 営業活動を効率化できるツールは? |
| 機能 | 必要な機能の文脈で推薦されるか見る | 顧客管理とメール配信ができるツールは? |
| カテゴリ | SaaSカテゴリ内で認識されているか見る | おすすめのCRMツールは? |
| 比較 | 競合と比べて選ばれる理由を見る | A社とB社ならどちらがいい? |
| 評判 | 導入前の不安に正しく答えられるか見る | 〇〇の評判は? |
サービス名や機能名だけでなく、検討者がAIに実際に相談しそうな言葉に置き換えて登録することが重要です。本記事では「CRM(顧客管理システム)」を例にしていますが、請求管理・問い合わせ管理・MAツールなど、自社の主力サービスが異なる場合は、上記の文脈をそのサービスに読み替えてクエリを設計してください。
5. そのまま使えるクエリ例
※本記事では「CRM(顧客管理システム)」を例にクエリを紹介しています。実際に登録する際は、自社のサービスカテゴリに置き換えてご利用ください。
TOFU:認知段階のクエリ例
- 営業活動を効率化できるツールは?
- 顧客管理を効率化する方法を教えて
- 見込み顧客を育成するには何をすべき?
- 顧客情報をExcelで管理するのをやめたい場合、どうすればいい?
- 属人的な営業管理を改善する方法は?
- 商談の進捗を可視化する方法は?
- 中小企業がCRM導入でDXを進めるには何から始めるべき?
- 営業チーム内の情報共有を効率化する方法は?
- 顧客対応の質を上げる方法は?
- 業務効率化に役立つ顧客管理ツールを教えて
MOFU:比較・検討段階のクエリ例
- おすすめのCRMツールを比較して
- 中小企業向けのCRMツールを比較して
- MAツールとCRMツールの違いを教えて
- SFAとCRMの違いを教えて
- 外部システムと連携しやすいCRMを比較して
- 導入コストの異なるCRM同士を比較して
- A社とB社のCRMの違いを教えて
- A社とB社ならどちらが中小企業向け?
- クラウド型とオンプレミス型、CRMはどちらを選ぶべき?
- 〇〇と△△ならどちらがおすすめ?
BOFU:問い合わせ・導入決定段階のクエリ例
- 〇〇の評判は?
- 〇〇の導入事例を教えて
- 〇〇は中小企業でも使いやすい?
- 〇〇の料金は高い?
- 〇〇はどんな企業に向いている?
- 〇〇のサポート体制は?
- 〇〇は既存システムと連携できる?
- 〇〇を導入するメリット・デメリットを教えて
- 〇〇に問い合わせる前に確認すべきことは?
- 〇〇の解約・乗り換えはしやすい?
まとめ
- SaaSのGEO対策では、サービス名や機能名だけを見るのではなく、検討者がAIに相談する文脈ごとにクエリを設計することが重要
- TOFUでは、まだサービスを知らないユーザーの業務課題や改善テーマ
- MOFUでは、カテゴリ内での比較や具体的なサービス名を挙げた比較
- BOFUでは、1サービスに絞った上での問い合わせ・導入直前の不安や評判確認
- この3段階でクエリを登録することで、AI上で自社サービスがどのように認識・推薦・比較されているかを確認できる
よくある質問
- Q: 「〇〇の評判は?」のように自社名を含むクエリだけ登録すれば十分ですか?
- A: 自社名を含むクエリ(BOFU)はAIが自社をどう説明しているかの確認に欠かせませんが、それだけでは不十分です。SaaSの検討者の多くは、まだサービス名を知らない段階で「営業活動を効率化できるツール」のように業務課題で相談します。自社名を含まないTOFU・MOFUのクエリも登録することで、検討の初期段階でAIに候補として挙げてもらえているかを確認できます。
- Q: 比較サイトやレビューサイトに掲載されていれば、AIに推薦されますか?
- A: 比較サイトやレビューサイトへの掲載はAIの認識に一定の貢献をしますが、それだけで推薦が保証されるわけではありません。AIは複数の情報源からサービス像を組み立てるため、自社サイト・比較サイト・外部メディアでの情報が一貫していることが信頼につながります。クエリ設計と合わせて、自社サイト側の機能・料金・導入事例の情報を整えることが重要です。詳しくはSaaS向けGEOとはで解説しています。
- Q: 登録したクエリで成果が出ているか、どう確認できますか?
- A: Genviewでは、標準対応のChatGPT・Geminiに加え、Perplexityなどをオプションで追加すれば、登録したクエリごとの出現状況を継続的に計測できます。施策を実行した前後で、AIの説明がどう変わったか・競合との差が縮まったかを、クエリ改善(適合・誤認識・言及なしの分類)とブランド認識改善(認識一致率)という2つの指標で数値として追えます。まずは14日間の無料トライアルで現在のAI認識を確認し、対策の出発点を把握することをおすすめします。
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